溶接計算機

SMAW/GMAW/GTAW/SAW のアーク入熱量 (Q = η·60·V·I/v) と AISC/AWS D1.1 隅肉溶接のせん断応力、必要脚長を計算。

はじめに

溶接計算機は、SMAW・GMAW・GTAW・SAW のアーク入熱量(kJ/mm)と AISC/AWS D1.1 隅肉溶接のせん断応力・のど厚・必要脚長を一括計算するツールです。入熱量は溶接部の金属組織・HAZ(熱影響部)幅・残留応力に直接影響し、JIS Z 3001 に規定される適正入熱範囲の管理が溶接品質の鍵となります。高入熱は厚断面の溶融を改善しますが、結晶粒粗大化と靭性低下を招くリスクがあります。本計算機は溶接手順書(WPS)の作成・承認・品質管理に必要な数値を即時算出します。

仕組み

入熱量は Q = η × 60 × V × I / v(kJ/mm)で算出します(η:アーク効率、V:電圧、I:電流、v:溶接速度 mm/min)。アーク効率はプロセスごとにプリセット(SMAW:0.80、GMAW:0.85、GTAW:0.65、SAW:1.00)が設定されています。隅肉溶接のせん断応力は τ = F / (t × L)(t:のど厚 = 脚長/√2、L:溶接長、F:作用荷重)で計算し、AISC J2 / AWS D1.1 の許容応力(E70 溶接棒の既定値 144 MPa)との比較で強度検証を行います。必要脚長も逆算して表示します。

使用シナリオ

  • SS400 鋼板の GMAW 溶接で 200A・25V・250 mm/min 条件の入熱量を算出し、JIS Z 3312 の WPS 入熱範囲(1.5〜3.5 kJ/mm)内に収まるかを確認する場合。
  • フレーム構造の隅肉溶接部に 80kN の引張荷重が作用する場合、脚長 8mm・溶接長 150mm での安全率を計算して溶接設計の妥当性を検証する場合。
  • GTAW で SUS304 薄板(t=2mm)を溶接する際、低入熱(0.3〜0.8 kJ/mm)を維持するための溶接速度と電流の組み合わせを算出して熱変形を最小化する場合。

よくある質問

溶接計算機はすべての材料に適用できますか?

本ツールは汎用性を備えていますが、使用者はサプライヤーが提供する特定材料のデータシートと結果を必ず照合確認してください。

この結果を公式エンジニアリング文書に使用できますか?

高精度ですが、安全が重要なアプリケーションでは資格を持つエンジニアによる交差検証を行うことをお勧めします。

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